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講演会「家でもできる石鹸クリーニングのあれこれ」
講師 茂木 孝夫氏
7月10日(木) 小金井市中町桜並集会所
主催:小金井石鹸ポイントチーム
共催:多摩きた生活クラブ生協
後援:小金井市 |
プロのクリーニング屋さんに聞く"石鹸で洗濯のノウハウ"
自然のため、自分のためにも本物の石鹸で洗濯しましょう。 |
こんにちは!レポーターの「せっちゃん」です。
今回は東京小金井市の「白栄舎」の「茂木孝夫」さんより、
「デリケートな衣類を石鹸で洗うポイント」について
お話を伺いました。
デリケートな衣類も、実は石鹸で洗濯できちゃうんですって。
皆さん、ご存知でした? |
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ドライクリーニングでは、油染みなどの汚れは落とせますが、水溶性の汚れは落とせません。
衣服の大半の汚れは水溶性なので、石鹸で水洗いをした方がずっとキレイになります。
また、水溶性の汚れは、合成洗剤より石鹸の方が良く落ち、ふんわり仕上がります。
ちなみに「市販のおしゃれ着洗い」のできる洗剤は、合成洗剤です。
<家庭で水洗いできるもの>
綿、麻、ウール、シルク、
ポリエステル(10〜20%以上入っているもの)、アクリル、ナイロン、合成皮革、ダウンなど
<家庭で水洗いできないもの>
アセテート、レーヨン、色が出るものなど、(レーヨンは基本的に水洗いしない方が良い)
【ドライクリーニングマークについて】
「ドライクリーニングマーク」は、「ドライクリーニングできます」という意味で、「ドライクリーニングに出さなくてはいけない」という意味ではありません。タグは目安と考えれば良いのです。
【高い温度で洗うメリット】
普通の衣類を石鹸で洗う時は、40℃以上のお湯を使うと見違えるくらいきれいになります。(すすぎの時は水で構いません)
コックさんの制服や作業着などは、高めの温度(50℃くらい)にして洗濯すると油汚れがバッチリ落ちます。
また、週に一度程度、高めの温度(50℃くらい)で洗濯すると、洗濯層に黒カビが出にくくなるそうです。
但し、デリケートな繊維やウール等の場合はこの限りではありません。
【純石鹸はデリケートな衣類むき】
デリケートな衣類を洗う時は、炭酸塩などアルカリ剤の入っていない「純石鹸」を使いましょう。
純石鹸とは、 粉石鹸の場合、石鹸成分が94%以上のもの、固形石鹸の場合、95%以上のものをいいます。純石鹸は「マイルドなのでデリケートな衣類むき」、助剤の入った石鹸は、しっかり汚れを落としてくれるので「普段のお洗濯」にむいています。
セーターやカーディガンなどウール製品を洗ってみよう!
【背広も石鹸で洗えます】
汗で汚れやすい夏物の背広。アクリル、ポリエステル、綿などが含まれるものは水に強いので石鹸で洗うのにむいています。家で洗えるものは洗って、時々クリーニングに出すのは良い方法ですね。
【仕上げについて】
スカートやズボンなどは、あて布をしてアイロンでスチームをかけながら仕上げます。
背広などの上着は、肩の部分に仕上げ馬を使うとキレイに仕上がりますが、難しい時は、仕上げだけをクリーニング屋さんに頼むこともできるそうです。近所に仕上げだけを頼めるお店を見つけましょう。
小金井市には約15軒の「石鹸の家」があり、石鹸類の提供と石鹸の安全性や使用法などを広める活動を行っています。
今回の茂木孝夫氏の講演も「石鹸の家」のメンバーの方々が中心になって企画されたものです。
小金井市は約70%のご家庭が井戸水を使って生活しています。
水の循環をとても身近に感じる環境なんですね。
「今使っているのは100年前の水。そして100年後のために合成洗剤より石鹸を使いましょう。」という水を守る活動が他の地域より意識的に行われているのも納得です。先進的な地域なんですね。
講演の最後に、小金井石鹸の家「雫しずく」の能勢さん(東京・洗剤プロジェクト/ワイワイシャボン玉応援団)より、石鹸と合成洗剤についてのお話がありました。
●石鹸と合成洗剤で洗濯した衣類の両方にブラックライトを当てて見せて下さいました。
合成洗剤で洗濯した衣類の方は、暗い中に青紫に浮かび上がり、全体に蛍光剤に染まっていることが分かりました。
●また、給食の食器を洗う洗剤を合成洗剤から石鹸に切り替える活動、子ども達が学校で使う石鹸を安全な無添加の石鹸に切り替える活動も行っています。
「命を大切にすること、環境を守ること」は、石鹸を使うことで、身近に今日からでもスタートすることができるんですね。また、意識して見渡してみると、身の回りに改善してゆけることがたくさんあることが分かりました。茂木さん、小金井石鹸ポイントチームの皆さま、有難うございました!

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